腰椎捻挫は、別名「ぎっくり腰」と呼ばれています。
重い荷物を持った瞬間、ぎっくりと腰に激痛が走る…。
多くの人が経験する「ぎっくり腰」は、日常生活に支障をきたすだけではありません。
再発しやすいという厄介な悩みを抱えています。
しかし、適切な知識と対策があれば、ぎっくり腰を予防し、根本的な改善を目指すことは可能です。
そこで今回の記事では、ぎっくり腰について、
原因
症状
治療法
日常生活での注意点
などをわかりやすく解説します。
- ぎっくり腰にお悩みの方
- 予防に関心のある方
は、ぜひ参考にしてください。
ぎっくり腰とは?
ぎっくり腰は、正式名称を「急性腰痛症」といいます。
腰椎の周りの筋肉や靭帯が損傷することで起こる痛みです。
- 重い荷物を持つ
- 体をひねる
などの動作がきっかけで、突然の激痛が走るのが特徴です。
ぎっくり腰のメカニズム
ぎっくり腰は、主に以下の2つのメカニズムによって起こると考えられています。
筋肉や靭帯の微小な断裂
- 重い荷物を持つ
- 体をひねる
などの動作によって、腰椎の周りの筋肉や靭帯に微小な断裂が生じます。
痛みや炎症を引き起こします。
関節包の炎症
腰椎の関節包が炎症を起こします。
痛みや腫れを引き起こします。
ぎっくり腰が突然の激痛を起こす理由
ぎっくり腰は、突然の激痛を起こすことがあります。
これは、以下の理由からです。
痛みの受容器が密集している
腰椎の周りには、痛みの受容器が密集しています。
刺激に対して敏感です。
筋肉や靭帯の緊張
痛みによって、腰椎の周りの筋肉や靭帯が緊張します。
さらに痛みが悪化します。
ぎっくり腰の症状
ぎっくり腰の症状は、主に以下の通りです。
- 腰の痛み:最も一般的な症状です。ズキズキとした痛みや、鈍痛など、痛みの種類は様々です。
- 動きの制限:腰を動かすと痛みが増すため、体を動かすのが困難になります。
- 筋肉の緊張:腰椎の周りの筋肉が緊張し、硬くなります。
- 発熱:まれに、発熱を伴うことがあります。
ぎっくり腰の種類
ぎっくり腰は、症状の程度によって、以下の3種類に分類されます。
軽度
痛みは軽度です。
日常生活に支障をきたすことはほとんどありません。
中等度
痛みは中等度です。
日常生活に支障をきたすことがありますが、安静にすることで改善します。
重度
痛みは重度です。
日常生活に支障をきたします。
安静にしていても改善しないことがあります。
ぎっくり腰の治療法
ぎっくり腰の治療法は、症状の程度や患者さんの状態によって異なります。
保存療法
軽度から中等度の症状の場合は、保存療法で治療を行います。
保存療法には、以下の方法があります。
- 安静:痛みがある場合は、安静にして体を休めることが重要です。
- 薬物療法:痛みや炎症を抑えるための薬を服用します。
- 理学療法:理学療法士によるマッサージやストレッチ、運動療法などを行うことで、痛みを和らげ、筋力や柔軟性を向上させます。
- コルセット:コルセットを着用することで、腰椎を固定し、痛みを和らげます。
手術療法
保存療法で改善が見られない場合や、症状がひどい場合は、手術療法が必要になる場合があります。
手術療法には、以下の方法があります。
- 椎間板摘出術:飛び出した椎間板を摘出します。
- 椎間板切除術:飛び出した椎間板だけでなく、一部の椎間板も切除します。
- 人工椎間板挿入術:飛び出した椎間板の代わりに、人工椎間板を挿入します。
ぎっくり腰の日常生活での注意点
ぎっくり腰の症状を悪化させないためには、日常生活で以下の点に注意することが大切です。
- 重い荷物を持つ:重い荷物を持つときは、膝を使って持ち上げ、腰に負担をかけないようにしましょう。
- 猫背などの悪い姿勢:猫背などの悪い姿勢は、腰に負担をかけるので避けましょう。
- 長時間同じ姿勢を続ける:長時間同じ姿勢を続けると、腰に負担がかかるので、適度に休憩を取りましょう。
- 運動不足:運動不足は、筋力が低下し、腰に負担がかかりやすくなるので、適度な運動をしましょう。
- 肥満:肥満は、腰に負担がかかりやすくなるので、体重管理をしましょう。
- 禁煙:喫煙は、血行を悪くし、症状を悪化させるので控えましょう。
- ストレス:ストレスは、筋肉を緊張させ、痛みを悪化させるので、ストレスを溜めないようにしましょう。
ぎっくり腰の予防
ぎっくり腰を予防するには、以下の点に注意することが大切です。
- 日常生活での動作や姿勢に注意する
- 適度な運動をする
- 体重管理をする
- 禁煙する
- ストレスを溜めない
- 腹筋や背筋を鍛える:腹筋や背筋を鍛えることで、腰椎を支える筋力が強くなり、ぎっくり腰を予防することができます。
- ストレッチをする:ストレッチをすることで、腰椎周りの筋肉や靭帯を柔らかくし、ぎっくり腰を予防することができます。
ぎっくり腰は、適切な診断と治療を受ければ、症状を改善し、日常生活を送ることは可能です。
しかし、再発しやすいという特徴もあります。
そのため、日常生活で予防策をしっかり行うことが大切です。
ぎっくり腰にお悩みの方や、予防に関心のある方は、ぜひ参考にしてください。