多くの人が経験する腰痛。
その中でも、原因が特定できる「特異性腰痛」は、日常生活に支障をきたすほどの強い痛みを引き起こす場合があります。
しかし、適切な診断と治療を受ければ、症状を改善し、快適な生活を取り戻すことができます。
そこで今回の記事では、特異性腰痛について、
- 症状
- 原因
- 治療法
- 予防法
- ストレッチ方法
などを徹底解説します。
- 腰痛で悩んでいる方
- 特異性腰痛について詳しく知りたい方
は、ぜひ参考にしてください。
特異性腰痛とは?
特異性腰痛とは、画像検査や診察で原因が特定できる腰痛の総称です。
腰痛全体のうち、約15%を占めると言われています。
具体的には、
- 椎間板ヘルニア
- 腰部脊柱管狭窄症
- 圧迫骨折
- 骨粗鬆症
- 変形性腰椎症
- 筋筋膜痛症
など、様々な疾患が原因で起こる腰痛のことを指します。
これらの疾患は、それぞれ異なる症状や原因、治療法があります。
特異性腰痛の症状
特異性腰痛の症状は、原因となる疾患によって異なります。
一般的には以下の通りです。
- 腰の痛み
- 腰の張り
- 腰の鈍痛
- 腰の違和感
- 腰の筋肉のこり
- 下半身への痛みやしびれ
- 歩行障害
- 排尿障害
症状は人によって様々です。
多くの場合、起床時や長時間同じ姿勢を続けている時に痛みが強く、体を動かすと楽になる傾向があります。
特異性腰痛の原因
特異性腰痛の原因は、様々ですが、主に以下の疾患が挙げられます。
椎間板ヘルニア
椎間板と呼ばれる軟骨が飛び出すことで、神経を圧迫します。
痛みやしびれを引き起こします。
腰部脊柱管狭窄症
背骨の脊柱管が狭くなり、神経を圧迫します。
- 痛みやしびれ
- 歩行障害
などを引き起こします。
圧迫骨折
転倒や事故などの外傷によって、背骨が骨折し、神経を圧迫します。
痛みやしびれを引き起こします。
骨粗鬆症
骨密度が低下し、背骨が弱くなります。
骨折しやすくなります。
変形性腰椎症
加齢によって、背骨の骨や軟骨が変形し、神経を圧迫します。
痛みやしびれを引き起こします。
筋筋膜痛症
筋肉や筋膜と呼ばれる膜が緊張します。
痛みを引き起こします。
これらの疾患以外にも、
- 内臓の疾患
- 精神的なストレス
などが原因で起こる場合もあります。
特異性腰痛の治療法
特異性腰痛の治療法は、原因となる疾患によって異なりますが、一般的には以下の方法があります。
- 安静:痛みがある場合は、安静にして体を休めることが重要です。
- 温熱療法:湯たんぽやカイロなどで腰を温めることで、血行を促進し、痛みを和らげることができます。
- 鎮痛剤:痛みがある場合は、医師に相談の上、鎮痛剤を服用することができます。
- 理学療法:理学療法士によるマッサージやストレッチ、運動療法などを行うことで、筋肉の緊張をほぐし、痛みを和らげることができます。
- 手術:上記の方法で改善が見られない場合は、手術が必要になる場合もあります。
特異性腰痛:疾患ごとの治療法
特異性腰痛は、原因となる疾患によって症状や治療法が異なります。
ここでは、代表的な疾患ごとの治療法を詳しく説明します。
椎間板ヘルニアの治療法
- 保存療法
- 安静:痛みがある場合は、安静にして体を休めることが重要です。
- 投薬:痛み止めや炎症を抑える薬を服用します。
- 理学療法:理学療法士によるマッサージやストレッチ、運動療法などを行うことで、筋肉の緊張をほぐし、痛みを和らげることができます。
- 手術療法
- 保存療法で改善が見られない場合は、手術が必要になる場合があります。手術には、飛び出した椎間板を取り除く方法や、神経を圧迫している骨を除去する方法などがあります。
腰部脊柱管狭窄症の治療法
- 保存療法
- 安静:痛みがある場合は、安静にして体を休めることが重要です。
- 投薬:痛み止めや炎症を抑える薬を服用します。
- 理学療法:理学療法士によるマッサージやストレッチ、運動療法などを行うことで、筋肉の緊張をほぐし、痛みを和らげることができます。
- 装具療法:コルセットなどを着用することで、背骨を支え、神経の圧迫を軽減します。
- 手術療法
- 保存療法で改善が見られない場合は、手術が必要になる場合があります。手術には、脊柱管を広げる方法や、神経を圧迫している骨を除去する方法などがあります。
圧迫骨折の治療法
- 安静:痛みがある場合は、安静にして体を休めることが重要です。
- ギプス固定:ギプスやコルセットなどで背骨を固定し、安静を保ちます。
- 鎮痛剤:痛みがある場合は、医師に相談の上、鎮痛剤を服用することができます。
- 手術療法
- 骨折が重度の場合や、神経を圧迫している場合は、手術が必要になる場合があります。手術には、骨折した骨を固定する方法や、神経を圧迫している骨を除去する方法などがあります。
骨粗鬆症の治療法
- 薬物療法:骨粗鬆症の薬を服用することで、骨密度を低下させないようにしたり、増加させたりすることができます。
- 運動療法:骨を強くするために、ウォーキングやジョギングなどの運動を行うことが重要です。
- 栄養療法:カルシウムやビタミンDを十分に摂取することが重要です。
- 転倒予防:転倒して骨折するリスクを減らすために、滑りにくい靴を履いたり、手すりを設置したりするなどの対策が必要です。
変形性腰椎症の治療法
- 保存療法
- 安静:痛みがある場合は、安静にして体を休めることが重要です。
- 投薬:痛み止めや炎症を抑える薬を服用します。
- 理学療法:理学療法士によるマッサージやストレッチ、運動療法などを行うことで、筋肉の緊張をほぐし、痛みを和らげることができます。
- 装具療法:コルセットなどを着用することで、背骨を支え、神経の圧迫を軽減します。
手術療法
保存療法で改善が見られない場合は、手術が必要になる場合があります。
手術には、
- 神経を圧迫している骨を除去する方法
- 背骨を固定する方法
などがあります。
筋筋膜痛症の治療法
- トリガーポイント注射:痛みの原因となっているトリガーポイントと呼ばれる筋肉の緊張をほぐすために、注射を行うことがあります。
- マッサージ:筋肉の緊張をほぐすために、マッサージを行うことがあります。
- ストレッチ:筋肉や筋膜をストレッチすることで、緊張をほぐすことができます。
- 運動療法:筋力や柔軟性を向上させるために、運動を行うことが重要です。
その他の疾患
上記以外にも、内臓の疾患や精神的なストレスなどが原因で起こる腰痛もあります。
原因を特定するためには、医師による診察が必要です。
日常生活における注意点
また、日常生活では、以下の点に注意することで、腰痛の予防や改善に役立ちます。
- 正しい姿勢を意識する:猫背や反り腰などの姿勢不良を改善し、正しい姿勢を意識しましょう。
- 適度な運動をする:運動不足は、筋肉の衰えや血行不良を引き起こし、腰痛の原因となります。適度な運動を心がけましょう。
- ストレスを溜めない:ストレスは、筋肉を緊張させ、血行を悪化させることで、腰痛の原因となります。ストレス解消法を見つけて、ストレスを溜めないようにしましょう。
- 体重管理をする:肥満は、腰への負担を増加させ、腰痛の原因となります。体重管理を心がけましょう。
- 早めの受診:腰痛が長引く場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
このコンテンツが、あなたの腰痛改善のヒントになれば幸いです。
腰痛にお悩みの方は、お気軽にご相談ください。